Sasu・Ichi Featured in Architectural Magazine
16 May 2021
じゃぱとら 2021年5月号
。。。古民家を守ることがみずからの運命だと語る人が、島田市川根町笹間にもいる。サメをはじめとする水産資源の研究者であるシェリー・クラークさんだ。米国出身のシェリーさんは、二十一歳のとき日本水産のインスペクター(検査官)として日本人乗務員と触れ合う中で日本文化に興味を持つ。一九九二年に初めて観光で日本を訪れ、いっそう日本にひかれるようになる。二〇〇三年に文部科学省の奨学金を得て来日。念願かない、静岡県清水区の国際水産資源研究所で職を得る。趣味のサイクリングで山間の笹間集落を訪れ、美しい里山に魅せられた。〇五年に古民家を購入し笹間に移住。さらに一六年には、空き家となり荒れ果てていた地域の名士・岡村家の邸宅を購入した。四年かけ修繕し、二〇年から母屋で暮らし始め、東の離れは民泊施設として開業。同年暮れには茶屋「蛍」もオープンさせた。かつては敷居が高く敬遠されていた名家は、シェリーさんによって火が灯され、地元のみなさんや遠方からの常連さんらでにぎわう憩いの場となる。